特別な日じゃなくても、花を飾ってみる。それだけで、暮らしの景色が少し変わる。
なんでもない日の帰り道、ふと立ち寄った花屋さんで
帰り道、特に用事もなかったのに、駅前の花屋にふらっと立ち寄りました。
色とりどりの花が並ぶ小さな空間に、なんとなく足が吸い寄せられて。
目に留まったのは、紫陽花とユーカリが組み合わさった控えめなブーケ。
特別な日でもないし、誰かに贈るわけでもない。
それでもその花を手に取った瞬間、胸の奥が少し温かくなるのを感じました。
花を飾るという、ほんの少しの手間がくれる余白
家に帰って、空き瓶をきれいに洗い、茎の長さを調整して水に浸けます。
たったそれだけのことなのに、気持ちがすうっと整っていくような気がしました。
花を飾ることは、ちょっとした「儀式」のようなもの。
忙しい日々の中で、何かを整える時間は思っている以上に大切なのかもしれません。
部屋の片隅に咲く花が、目に入るたびにふっと笑える
何気なく置いた小さな花瓶。
朝食のとき、ふと見上げたとき、風が揺らしたカーテンの向こうに映るその姿。
「きれいだな」「いい色だな」
そんなふうに思える一瞬が、想像以上に心を軽くしてくれます。
誰かのためじゃなく、自分のために飾った花。
その存在が、少しだけ自分のことを肯定してくれるような気がします。
花屋さんで迷う時間もまた、幸せの一部
どんな花を選ぼう。どんな色にしよう。
たった数分かもしれませんが、その「迷う時間」が楽しいのです。
季節の花や香りに触れながら、今の自分の気分を探るようなひととき。
それは、頭ではなく「感覚」で選ぶ楽しさに満ちています。
花を買うという行為の中には、小さな“自分との対話”があるのだと思います。
花が教えてくれた、「自分をちょっと大切にすること」
なんでもない日に花を買うようになってから、
「ごきげんな自分でいること」の大切さを前より少し意識するようになりました。
特別な理由がなくてもいい。
誰かに見せるためじゃなくてもいい。
自分が「好き」「心地いい」と思えるものを、日常の中に差し込むこと。
そんなささやかな行為が、日々の暮らしにそっと彩りをそえてくれるのだと思います。
おわりに
花は、いつだって静かに咲いています。
でもその静けさの中に、たしかなやさしさと力がある。
今日、もし気が向いたら、いつもの帰り道で花屋さんをのぞいてみてください。
なんでもない日に花を買うことは、
あなたの毎日に“ほんの少しの幸せ”を運んでくれるかもしれません。